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    吉野川に魅せられて・・・大豊に住むことに


    よしのと吉野川 夏の吉野川
     ここでは、カフェを始める前、大豊に住み始めた頃のお話を書いていきます。(文章 スラジ)

     僕達は、高知で生まれ育ったわけではありません。スラジは兵庫県の明石市、ムッシュは岡山の里庄町の出身です。そんな僕達が、何故大豊町に住みついたのか?それは、僕たちの出会いが吉野川だったから・・・なのかもしれません。いや、それ以上にやっぱり吉野川に魅力に惹かれたからなのであります。
    四国三郎・吉野川は素晴らしい川です。昔、さめうらダムがなかった時代に思いを馳せると、大きく魅力を失ったと言えますが、それでもなお吉野川は素晴らしい。高知は、四万十川、仁淀川などをはじめ、いい川がたくさんありますが、激しく、且つおおらかで、一番懐が深いのが吉野川だと思うのです。

    冬の吉野川 家の前の吉野川
     川の話をするのは、そもそも僕達夫婦がラフティングガイドの仕事をしていたからです。随分と前の話になってしまいましたが、かつては毎日のように川を下り、お客様に吉野川の激流と美しい景観を楽しんでいただいておりました。
     きっかけは川でありましたが、この土地の魅力は川だけではありません。ここ大豊町で、四季を通して暮らすことで、いろんな魅力を体感しました。それは、ここで暮らす人々の営みであったり、伝統であったり、山の恵みであったり、美しい山間の風景であったり・・・「北海道の雄大さ」や「沖縄の紺碧の海」のようなインパクトはありませんが、小さくとも大事にしたい、あたたかいものがあると気付かされます。

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     お互いの将来のことを考えて、僕達は2008年に入籍し、その年から通年で大豊で暮らし始めました。同年、カフェの準備から開店、毎日の営業と怒涛の毎日でした。そんな僕達の暮らしを支えてくれたのは地元の方々の優しさでありました。本当にここに来てよかったと思います。
    2010年には、僕達の住む大砂子地区のお宮さんで結婚式を挙げることもできました。その時も、多くの方々に協力してもらったものです。感謝の気持ちが詰まった、本当に思い出深い手作りの結婚式でした。

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     山間の風景と人々の営みは、確かに美しい。けれども、その風景とは反対に考えさせられることもあります。少子高齢化・山の荒廃と維持の問題・厳しい山間の生活・・・どの問題も深刻なのです。大豊町は、2000年に全国で初めて限界集落となった自治体です。限界集落とは、65歳以上の人口比率が50%以上となった自治体を指しており、様々な共同作業が限界にきていることから命名されたそうです。
    病院や学校、ガソリンスタンドやスーパーのことも心配事の一つとなります。山で暮らすことは、だんだんと難しくなっていると言わざるを得ません。

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     そんな一面もある山間の暮らしですが、僕達はここで頑張ってやっていこうと覚悟があります。最近は、原発事故の影響もあり、嶺北に移住される方が多くなってきました。本当に嬉しいことだし、僕達にとっても心強い仲間が増えた気がします。
    希望ばかりの田舎暮らしではありませんが、個性豊かで、若い世代の移住者達が増えることは、地域の活性化にもつながるはずです。僕達は、いままでの経験を生かして、地域と移住者の架け橋にもなりたいと考えています。カフェを有意義な交流の場、情報の場としていきたいと考えています。

     

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